◆２０２１ＪＥＲＡ クライマックスシリーズ セ 最終Ｓ第１戦 ヤクルト４―０巨人（１０日・神宮）
“公約”通りの猛ダッシュだ。ＣＳに向けた調整期間中から「短期決戦こそ超積極的にいった方がいい。どんどん仕掛けていく」と意気込んでいた塩見が、初戦の初回から超積極プレーでチームを勢いづけた。
初回先頭で左中間二塁打を放ってチャンスを作ると、１死一、三塁から４番・村上の遊飛で果敢にタッチアップし、先制のホームに駆け込んだ。遊撃・坂本が後ろ向きで捕球したスキを突く超積極走塁。主砲の凡打にため息のはずが、歓喜の先制点に神宮が沸く。続くサンタナの２ランで、大きな３点がスコアボードに刻まれた。
昨季の最下位から頂点へ。Ｖ字回復の原動力のひとつが塩見の成長だ。昨季までの３年間は定位置を確保できなかったが、今季は５月後半から１番に定着。初の規定打席をクリアし、中村に次いでチーム２位の打率２割７分８厘をマークした。
１０月以降は１割台とスタミナ切れも、ＣＳまで間隔が空いたことで「疲れがとれてきた」と充電完了。７回には貴重な追加点となる適時二塁打も放った。
試合前のミーティングで高津監督は「僕たちは横綱じゃない。絶対に受け身にならず、前のめりで」とナインを鼓舞した。打って走って、まさに前のめりの１番打者。お立ち台で「これからもチームに流れをもってこれるように頑張ります」と笑みを振りまいた。
◆犠飛記録されず ヤクルトは初回１死一、三塁から村上の遊撃後方の飛球で、三塁走者・塩見がタッチアップで生還。しかし、犠飛は記録されず遊飛で打点１となった。公認野球規則で犠牲フライは９・０８の（ｄ）で
「０アウトまたは１アウトで、打者がインフライトの打球を打って、フェア地域とファウル地域を問わず、外野手または外野の方まで回り込んだ内野手が」
（１）捕球した後、走者が得点した場合
と規定されている。今回のケースでは捕球位置が「外野に回り込んでいない」と記録員に判断された。
【ヤクルト】塩見泰隆が初回“遊犠飛”Ｖホーム、記録は遊飛…ルール上は - スポーツ報知
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