日本相撲協会は29日、三段目力士の響龍(本名・天野光稀)さん(28)が、急性呼吸不全で28日に亡くなったと発表した。響龍さんは3月の取組で脳振とうを起こすなどして病院に運ばれ、1カ月近く入院していた。
響龍さんは春場所13日目の3月26日に負傷した。土俵近くにいた関係者らが当時、5分以上医療措置を取らなかったとして批判されている。
相撲界に対しては、脳振とうへの対策が不十分だとの指摘が以前から出ている。
当時の取組の映像では、響龍さんは頭から土俵に倒れた。そのまま動かなくなり、対戦相手が様子をうかがった。響龍さんは一時的に頭を動かした。
その後、担架に乗せられて都内の病院に運ばれた。国内メディアによると、響龍さんは搬送中に体のしびれを訴えたという。
入院中に改善のきざしが見られ、体が動くようになっていたとの報道もある。しかし28日に容体が悪化し、亡くなった。
改革求める声
響龍さんの死亡を受け、力士に対する医療措置を問題視し、改革が必要だとする声が多数出ている。
ツイッターには、「周囲に人がいる中、動けないままうつぶせにされていたのはとんでもないことだ。相撲界における医療が大きく変わることを心から望む」といった投稿が相次いだ。
力士の脳振とうが絡んだ大事故は、今回が初めてではない。
1月の初場所では、幕下の湘南乃海が取組で、相手に頭からぶつかって土俵に倒れた。その際、脳振とうのような症状を示した。審判団が見守る中、何度かふらつきながらも立ち上がった。
湘南乃海は続行したいと審判団に伝え、取組は再開された。その後、インターネットでは、続行を認めた判断を批判する声と共に、力士の身体を守る必要があると訴える意見が噴出した。
そうした状況を受け、日本相撲協会は規則変更の検討を表明した。
相撲取組で脳振とうの響龍さん、入院1カ月後に死亡 - BBCニュース
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