◇セ・リーグ 巨人14―11ヤクルト(2021年4月27日 神宮)
プロ野球は27日、緊急事態宣言の対象地域である都内の神宮と大阪市内の京セラドームで昨年7月9日以来となる無観客試合を開催した。巨人はヤクルト戦で4発を含む今季最多の21安打14得点で打撃戦を制し2位に浮上したが、1軍デビュー戦だった新外国人のエリック・テームズ外野手(34)が3回の左翼守備で右アキレス腱を断裂し、担架で退場。ファンが足を運べなかった試合は大荒れの展開となった。
本来なら左翼席に陣取るG党の眼下だった。テレビ越しでも目を覆いたくなる光景に球場の静寂が、その痛々しさに拍車を掛ける。グラウンドで悶絶(もんぜつ)するテームズが担架で運ばれ、病院に急行した。
試合に勝利した原監督も言葉を絞り出すように説明した。「(右)アキレス腱が断裂したということでね。何というかね…」。3回の左翼守備でワンバウンドした打球処理のため小さく跳び、着地した際に故障。一般的に全治は「6~8カ月」で19年6月に同じ箇所を故障したオリックスの伏見も全治に8カ月を要した。今季中の復帰は絶望的と言える。
オフに年俸1億2500万円で1年契約を結び、迎えた待望の1軍デビュー戦。メジャー通算96発の大砲は、この日2三振も迫力あるスイングで相手に威圧感を与えていた。同じく5番で初出場し2安打したメジャー通算196発のスモークの後を打つ、6番として期待感も見えた直後、1軍から姿を消した。
入国制限により球界全体で新外国人が困難な調整を強いられた。テームズも春季キャンプに参加できず、来日は3月29日。隔離期間の後に約2週間で理想体重を目指した。急ピッチで体を仕上げたが、この日は寒風が吹く中での試合。同じ新外国人で23日の西武戦の来日初打席で左腹斜筋を損傷して登録を抹消された楽天・カスティーヨのような悲劇が繰り返された。
指揮官が「ルールの中でベストを尽くすことに変わりない」と語った無観客試合は両軍計7本塁打が飛び交った。同点の9回に3本塁打を浴びせて勝利。だが、余韻に浸れる内容ではなかった。
◆エリック・テームズ 1986年11月10日生まれ、米カリフォルニア州出身の34歳。11年にブルージェイズでメジャーデビュー。14年に韓国プロ野球のNCに移籍し、3年間で通算124本塁打。15年には47本塁打、40盗塁の「40―40(フォーティー・フォーティー)」を達成した。17年にブルワーズでメジャー復帰し、31本塁打をマーク。米通算96本塁打で、昨季はナショナルズでプレーした。1メートル80、106キロ。右投げ左打ち。
▼巨人・ウィーラー(8―8の9回に中越えに決勝の2号ソロ)大振りにならないようにコンパクトなスイングを心掛けた。いい一打になってハッピーだ。
04/28 05:30
スポニチアネックス
Gテームズ 右アキレス腱を断裂 - auone.jp
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