◆新日本プロレス「G1クライマックス31」大会 ▽「G1クライマックス31」優勝決定戦・時間無制限1本勝負 〇オカダ・カズチカ(25分37秒 レフェリーストップ)飯伏幸太●(21日、東京・日本武道館、観衆3861人)
「レインメーカー」オカダ・カズチカ(33)が史上初の3連覇を狙った飯伏幸太(39)を下し、7年ぶり3度目の優勝。シングル最強決定戦Vで完全復活を宣言した。
いきなりレインメーカーを狙ったオカダは花道でのDDTで飯伏に大ダメージを与える。さらにマネークリップで絞め上げ、高さ抜群のドロップキック、旋回式ツームストンパイルドライバーと畳みかけた。
飯伏も強烈なラリアット、トップロープからのケブラーダ、シットダウン式パワーボムと大技を連発。ハイキックからのカミゴェもきめたが、オカダは耐える。
飯伏はコーナートップからの大技・フェニックススプラッシュを仕掛けたが、オカダにかわされ、顔面と肩を強打。そのまま、動けず、レフェリーストップ負け。オカダも呆然とし、「すみませんでした」と頭を下げる飯伏を気遣う衝撃的なピリオドとなった。
飯伏の故障箇所は不明。緊急搬送はされず、経過を見る形となった。
試合後、マイクを持ったオカダは「G1クライマックス、最後は(飯伏が)ケガをして決まってしまいましたけど、僕は胸を張って、G1クライマックス・チャンピオンだと言いたいと思います。熱い闘いをしてきたという自負もありますし、勝ちは勝ちです。G1クライマックス・チャンピオンはこの俺だ!」とまず絶叫した。
その上で「1か月にわたり、熱い、熱い声援ありがとうございました。これから東京ドームに向けて、いや、新日本プロレスの中心はオカダ・カズチカでしょ。盛り上げていかないと!」と責任感を口にし、大ケガを負ったと思われる飯伏に対し、「飯伏幸太、また、やろうぜ。コノヤロー。G1チャンピンとして、新日に一つお願いをさせて下さい。飯伏幸太と、またやらせて下さい。飯伏幸太を待っている証として4代目IWGPヘビーを俺に下さい。そして、新日の中心として俺が盛り上げていきたいと思います」と最高峰のベルト奪取を宣言。
「というわけで新日本プロレスにカネの雨が降るぞ!」と締めくくった。
無冠の2年間を過ごしてきたオカダ。IWGP王座12度防衛、ベルト保持日数720日の史上最長記録など最強王者として君臨してきた男が20年1月5日の東京ドーム大会で内藤哲也(39)との二冠戦に敗れ、陥落して以来、無冠。今年、新型コロナウイルスに感染し、欠場したこともあった。
6月に万全とは言えない状態で臨んだ鷹木信悟(38)とのIWGP世界ヘビー級王者決定戦でも完敗した。
しかし、今大会で完全復活。9月19日のブロック開幕戦で難敵・棚橋弘至(44)を引き分け寸前の29分36秒、レインメーカーで下すと、リング上で「今までのオカダ・カズチカじゃなくて、レインメーカー・オカダ・カズチカが帰ってきたぜ!」と堂々、宣言。
その後も怒濤(どとう)の7連勝。14日の山形大会でタマ・トンガ(39)に不覚をとったもののブロック最終戦で開幕8連勝と波に乗っていた「怪物」ジェフ・コブ(39)に完勝。逆転で優勝決定戦進出を決めた。
完全復活を告げるG1制覇で見えてきた最強王者返り咲きへの一本道。来年1月4日の東京ドーム大会でのIWGP世界ヘビー級王者・鷹木への挑戦が確実となったオカダ。みんなが待っていた「レインメーカー」が今、数多くの挫折を経て、帰ってきた。(中村 健吾)
◆オカダ・カズチカ 本名・岡田和睦。1987年11月8日、愛知・安城市生まれ。33歳。中学卒業後、闘龍門に入門。04年8月、メキシコでデビュー。07年8月に新日本プロレスに移籍。10年1月、米団体・TNAへの無期限武者修行に出発。11年12月に「レインメーカー」として凱旋帰国。12年2月、棚橋弘至の持つIWGPヘビー級王座に初挑戦。勝利を飾り、中邑真輔に次ぐ史上2番目の若さ、24歳3か月で王座についた。その後もIWGP王座12度防衛、ベルト保持日数720日の史上最長記録など最強王者として君臨も20年1月5日、内藤哲也との二冠戦に敗れ王座陥落した。妻は声優で女優の三森すずこ。191センチ、107キロ。
◆「G1クライマックス」歴代優勝者
▽第1回(1991年) 蝶野正洋
▽第2回(92年) 蝶野正洋
▽第3回(93年) 藤波辰爾
▽第4回(94年) 蝶野正洋
▽第5回(95年) 武藤敬司
▽第6回(96年) 長州力
▽第7回(97年) 佐々木健介
▽第8回(98年) 橋本真也
▽第9回(99年) 中西学
▽第10回(2000年) 佐々木健介
▽第11回(01年) 永田裕志
▽第12回(02年) 蝶野正洋
▽第13回(03年) 天山広吉
▽第14回(04年) 天山広吉
▽第15回(05年) 蝶野正洋
▽第16回(06年) 天山広吉
▽第17回(07年) 棚橋弘至
▽第18回(08年) 後藤洋央紀
▽第19回(09年) 真壁刀義
▽第20回(10年) 小島聡
▽第21回(11年) 中邑真輔
▽第22回(12年) オカダ・カズチカ
▽第23回(13年) 内藤哲也
▽第24回(14年) オカダ・カズチカ
▽第25回(15年) 棚橋弘至
▽第26回(16年) ケニー・オメガ
▽第27回(17年) 内藤哲也
▽第28回(18年) 棚橋弘至
▽第29回(19年) 飯伏幸太
▽第30回(20年) 飯伏幸太
▽第31回(21年) オカダ・カズチカ
オカダ・カズチカ、V3狙った飯伏幸太下し7年ぶり3度目V 飯伏は大技失敗で大ケガ - スポーツ報知
Read More
No comments:
Post a Comment