投打にわたる規格外の活躍でメジャーリーグを席巻し、日本人選手としては2005年のイチロー以来となるコミッショナー特別表彰を受けた大谷翔平。28日に発表された選手間投票でも「年間最優秀選手」に選出され、記者投票によるMVP受賞もほぼ確実視されている。その一方で、所属するエンゼルスは主力の負傷離脱が相次ぎ、7年連続でプレーオフ進出を逃した。今季最終登板後に大谷が口にした「勝ちたい」という言葉はさまざまな憶測を呼んだが、球団OBの高橋尚成は「選手として当たり前のこと」と過熱する報道に釘を刺した。
MVPの展望ですか? 僕は大谷が選ばれると確信しています。現地でも本命視されていますし、受賞はほぼ間違いないんじゃないでしょうか。だって引き合いに出される名前がベーブ・ルースですからね(笑)。今季の彼が成し遂げたことのすごさというのは、日米を問わずメジャーリーグのファンなら誰でもわかっています。成績はもちろん、二刀流でフルシーズンを戦い抜いたということだけでもMVP級の価値があるのは疑いようがありません。
エンゼルスの成績が振るわなかったことで受賞を不安視する人もいますが、実際のところアメリカではまったく影響しないでしょう。日本の場合は優勝したチームから選ばれることが多いですが、こちらでは単純に選手個人がどれほど活躍したのかが評価軸になります。ゲレーロJr.(ブルージェイズ)が三冠王に輝いていたらわかりませんでしたが、結果的にタイトルは本塁打王だけでしたし、そうなるとやはり大谷かな、と贔屓目抜きで思いますよ。
すでに大谷の影響で「二刀流に挑戦したい」と表明する選手も出てきていますよね。イチローさんがメジャーでデビューしたときにプレースタイルを真似る選手が増えたように、二刀流は今後もっと大きな流れになっていくんじゃないかな。アメリカには元々そういった願望を持っている選手や、ポテンシャルのある選手がたくさんいるので、各球団もどんどんやらせてあげてほしいです。重い扉を開いたのは間違いなく大谷の功績ですし、その意味でも今年の活躍はとても意義深いものでしたね。
今の投手力のままでは「4位、5位争い」
もちろん、エンゼルスが7年連続でポストシーズンに出場できなかったことは気がかりですよ。最大の敗因は、「投手力が弱い」とずっと言われているにも関わらず、シーズン開幕までにまともな補強ができなかったこと。なおかつマイク・トラウト、アンソニー・レンドンというチームの主軸になるべき選手が怪我で長期離脱してしまっては、この順位も致し方ないかもしれません。
とにかくまずはピッチャーでしょうね。ここを補強しなければ、これはもうどうにもならない。今の投手力のままでは、来年もア・リーグ西地区の4位、5位争いをしてしまうでしょう。
《選手間投票MVP》大谷翔平の「勝ちたい」発言は“移籍志願”ではない…OB高橋尚成が語る〈エンゼルス地区優勝の可能性〉(高橋尚成) - Number Web - ナンバー
Read More
No comments:
Post a Comment