今季限りで引退する浦和レッズMF阿部勇樹の引退セレモニーが、浦和のホーム最終戦後に行われた。Mr.Childrenの『終わりなき旅』が流れる中、ジェフ市原(現千葉)時代やレスター・シティ時代の映像も交え、浦和での数々の名シーンがスクリーンで流された後に登場。浦和に加入した07年から今季までの歴代のユニホームを並べたピッチで、ファン・サポーターに挨拶をした。
阿部はこの日も朝に大原グラウンドで練習したと言い、「何千回と通った大原サッカー場で朝早くからピッチコンディションを万全に用意してくださり、清掃して気持ちよく僕らを迎えてくれ、練習着を洗濯して気持ち良い気分でやらせていただいた。練習後に食事を用意してくださり、朝から晩までセキュリティーしてくださる皆さん」と、関わったすべての人々に感謝。チームスタッフや仲間にも感謝しつつ、「その中でも西川周作、宇賀神友弥、槙野智章、シーズン途中に移籍した武藤雄樹、柏木陽介、関根貴大、興梠慎三、あなたたちがいなかったらここまでできなかった」と感無量の面持ちで名前を挙げた。
前日は引退セレモニーに向けて多くの思い出をたどったと言い、「07年(2月)にレッズフェスタで4万人が集まり、何だこのクラブはと思ったのを覚えている」と、さいたまスーパーアリーナでのイベントに言及。「今はコロナの影響で満員にならず声も出せず苦しいと思うが、近い将来、皆さんの声が埼玉スタジアムに響きわたることを期待している。浦和にはこの声が必要。今年入ってきた選手はまだ本当の浦和の姿を見てない。浦和で戦う責任、浦和で戦うとはこういうことだと皆さんが教えてあげてほしい」と託した。
スピーチの後は2人の息子から花束を渡された。長男は、持参した手紙をひろげてマイクの前に立ち、「僕が小さいころ、なるべく子供たちが記憶に残るまでサッカーを続けたいと話していた、とお母さんから聞きました。僕も弟も大きくなり当たり前のようにサッカーをしています」「サッカーをするようになり、今お父さんの凄さをあらためて感じています。とてもストイックで、毎日をサッカーのためだけに生きていました」と読み上げた。
阿部のセレモニーの前には今季限りでチームを去る選手も挨拶。ベンチコートを脱いでユニホーム姿になったDF槙野智章は終始涙をこらえながら、「サッカーを続けるか引退するか、まだ決めていない。もう少し考えて決めたい」と言い、「サポーターの皆さんにお願いがある。去年と今年はコロナ禍で声を出せなくても後押ししてくれた。『We are REDS!』や『歌え浦和を愛するなら』を(来季もいる)選手に聞かせてほしい。勝った後に歌う『We are Diamonds』を西川周作を中心に来季も続けてほしい」と話した。
育成組織から通算18年間浦和に在籍したDF宇賀神友弥は将来は浦和でGMになりたいと言い、「僕が獲ったタイトル(16年ルヴァン杯、17年AFCチャンピオンズリーグ、18年度天皇杯)はすべてこの埼スタのピッチだった」と感謝。「サポーターの皆さんとは本当によく衝突したけど、お互いに浦和を愛しているから。何度も『ふざけんじゃねぇ』『ちゃんとルールを守って応援しろ』と思っていたけど、『お前ら最高』と思っている」とスピーチした。
(取材・文 矢内由美子)
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