◇練習試合 中日7―4日本ハム(16日・アグレスタジアム北谷)
日本ハムのビッグボス・新庄剛志監督(50)が16日、審判へ仰天コールを出した。中日との練習試合(北谷)の6回に就任後初めて自ら球審へ交代を告げに行くと、スタンドにも聞こえる大声で「盗塁、五十幡!」。代走に送り出された五十幡亮汰外野手(23)は二盗&三盗に成功し、ご満悦のビッグボスはシーズンでの“予告盗塁”も示唆した。
まるでミスターのようだった。4―5の6回無死一塁。新庄監督は代走を送るために球審のもとへ向かうと走るジェスチャーをしながら仰天の一言を告げた。
「盗塁、五十幡!」
巨人・長嶋茂雄終身名誉監督=報知新聞社客員=が代打・川相を送る際にバントのジェスチャーをしたシーンをほうふつとさせる一幕。ファンが沸くのと同時に、50メートル5秒6の大卒2年目には重圧がのしかかる場面となったが直前に明確な指示も出していた。
「『3球目までにいってほしいな』と。自分のタイミングで3球目までに計っておいて、行く練習。試合になったら俺がサインを出すと思うから」
育成左腕・上田の3球目に五十幡は見事二盗成功。さらに2死二塁の2球目に捕手が送球を諦めるほど完璧な三盗も決めた。得点にこそつながらなかったが、ビッグボスはうなずきながら何度も手をたたいた。
「バリバリクイックなのに。アウトになる気しないよね。左(投手)のクイックで…マジ、ピノ」
人気ゲーム「ファミスタ」の快足キャラクター「ピノ」に例えて、異次元のスピードを絶賛した。
ビッグボスが掲げる、無安打で得点を取ることにもつながる采配だ。五十幡は4番構想にも入るが、代走の切り札としての役割を担うときもあるだろう。
「四球で出て二盗、三盗、ホーム(スチール)。3球で1点取りたいよね」
理想を体現できる能力が背番号50にあると踏むからこそ、04年の球宴でホームスチールを決めた指揮官は「ホーム来てほしかったけどね」と期待を口にした。
“予告盗塁”は練習試合ならでは、というわけでもないようだ。
「『盗塁、五十幡!』って言ってもセーフになるんだから。面白いでしょ。そうしたら投手も力む。四球狙いみたいな」
公式戦での実行まで示唆した。ビッグボスだからこその仰天プランで、チームを押し上げていく。(田中 哲)
◆ビッグボスのビックリ指令
▽昨年の千葉・鎌ケ谷での秋季練習中、吉田輝に「(襟足を)切った方がいいんじゃない? もうちょい似合う髪形にしたらもっと人気出るよ」。吉田輝は指令に応じて襟足を刈り上げた。
▽昨年の国頭での秋季キャンプで清宮に「ちょっとデブじゃね? ちょっとやせない? やせた方がモテるよ」と減量指令。清宮は約10キロのダイエットに成功した。
▽2月6日の紅白戦で1死満塁の状況を設定。打席に立った中島にマイクを使って「打ったらおいしい。スポーツ新聞1面。モテるよ」。
【日本ハム】新庄剛志監督まさかの”予告代走”「盗塁、五十幡」 二盗、三盗連続成功に「マジ、ピノ」 - スポーツ報知
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