聖光学院(福島)が九州学院(熊本)に快勝し、春夏通じて初の4強を決めた。同日第1試合で仙台育英(宮城)も勝利しており、東北勢のアベック4強は13年の花巻東(岩手)、日大山形以来9年ぶり。20日の準決勝第1試合では、仙台育英との「東北対決」に臨み、東北勢が必ず決勝に進むことが決まった。

エース右腕・佐山未来(3年)が横浜(神奈川)との2回戦から3戦連続で先発登板。1回に先制を許したが、その裏に打線が奮起した。1死二、三塁で三好元気外野手(2年)が左翼線へ逆転の2点適時二塁打を放つと、1死満塁から伊藤遥喜内野手(3年)が中犠飛。生田目陽内野手(3年)は2死一、二塁で中前適時打。さらに2死満塁から捕逸で追加点を奪い、打者11人で5得点した。

援護をもらった佐山は2回から3イニング連続で3者凡退。打線は4回1死二塁から4連打で4得点し、一気にリードを広げた。

4打数2安打4打点と存在感を発揮した三好は「まず第一に、負けなくてよかったなというのが一番です」と話した。4強入りについては「聖光学院の歴史の中で4強は初だと思うんですけど、福島の歴史も変えられたのはよかったです」。

準決勝の仙台育英戦に向けては「先輩と一緒に野球ができるのはすごいうれしい。目標は日本一なので、どんどん攻めていきたい。同じ東北(勢)ということですが、相手がどこでも自分たちの野球をやるのは変わらないので、自分たちの野球をお客さんに見せて、感動できるような試合を見せたいです」と意気込んだ。

九州勢最後のとりでだった九州学院は5回に3点、7回に瀬井太心内野手(2年)が意地の右越えソロを放ったが、初の4強を逃した。

◆東北勢の決勝 仙台育英と聖光学院が準決勝で対戦するため、どちらが勝っても東北勢が決勝に進む。東北勢の決勝進出は18年夏の金足農(秋田)以来、春夏通算13度目。

◆無失策試合 九州学院-聖光学院戦で記録。今大会4度目。聖光学院は日大三戦、横浜戦に次いで今大会3試合目。