<オープン戦:ソフトバンク1-0ロッテ>◇5日◇ペイペイドーム
ロッテ佐々木朗希投手(20)が160キロ台を連発した。ソフトバンクとのオープン戦に先発し5回2安打9奪三振で無失点。36球投げた直球は、自己最速タイの163キロを含む23球が160キロを超え、平均球速160・1キロをマークした。フォークもこれまでの自己最速だった146キロを上回る149キロを計測。メジャーでも難攻不落の球の1つに挙げられるエンゼルス大谷翔平投手(27)と類似した球速帯を駆使して快投し、今季の大ブレークを予感させた。
初球からの160キロに球場がどよめいた。速い。佐々木朗は161キロ、162キロと連発しソフトバンク打線を押し込んだ。2回2死、中村晃を空振り三振に仕留めた球は外角低めの163キロ。初回の7連続をはじめ直球の64%が160キロオーバー。規格外のスピードで驚かせ、登板後「内容はあまり良くなかった」と言って、さらに驚かせた。
「163キロ出たのは良かったですが、質だったりとか。その球自体は良かったのですが、全体的なコントロールをもっとよくしていきたいと思う」と反省の弁を並べた。
だが、明らかに排気量が上がっている。160キロを超える球は高校時代に4球。先月の日本ハムとの練習試合で16球を記録していたが、この日だけで23球。フォークでも1回の三森への149キロや4回の柳田への148キロなど、それまでの自己最速だった146キロを上回った。「いつもどおり普通に投げていた」という力の入れ具合でも球速は出てしまう。オフからキャンプも通しての取り組みとして、弱点を補う練習ではなく土台を強化することに努めてきた。「まんべんなくやりました」と体全体を強化。それが3年目の成果となって表れている。
テーマに掲げていた走者を出した場面での投球もこなした。「けん制とか連係だったりとか経験できたので、そこに関しては前回、前々回よりは良かった」と開幕に向けて不安を解消している。大谷クラスの球速と抑えっぷりで頼もしさは日増しに。井口監督は開幕後の登板日について「ふっ(笑い)まだ決めてはいません。ある程度、決めてはいますけどね」とけむに巻き、次回は登板間隔を空けることを明言した。石川が投げると公表している開幕戦以外、どこにでも投げられる計算。「どの球団にとっても朗希は脅威になってくると思いますね」という言葉で、今季の活躍を予言した。【竹内智信】
大谷翔平思わせる球速帯…ロッテ佐々木朗希160キロ超23球に149キロフォーク規格外快投 - プロ野球 - ニッカンスポーツ
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